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今日はなんか”ある”日だった。
いわずもがな。
なんも”ない”のがデフォルトだ。
朝からZINEのことで頭がいっぱいだった。
ZINEは、自分で作る本のようなもので。
くらいしか知らなかった。
存在は一、二年ほど前から知っていた。
どこか気になる存在ではあったが、田舎から見た都会の噂、くらいに留めていた。
流行りって感じもしてたし。(出た斜め目線)
というかフレーズを辿ってわかったのは、ただの自主制作の本だってこと。
なんだか腑に落ちたような落ちないような。
きっかけは分からない。
なんでもそうだが、少し気になると、いつのまにか全部気になって、頭が埋め尽くされる。
飽きっぽい性格すらその時は忘れる。
どんなものがあるのか。
どんなものなら、自分が手するのか。
そもそも何のために作るのか。
猫相手でも出来る往年の接客術を駆使し、頭の中の興味は増すばかりだった。
吉祥寺にZINEを扱うお店があるらしい。
仕事後、行ってみようかな。
そんなことを考えていると。
映像作家でヒップホップ音楽家の友達が声をかけてくれた。
「よかったらこの後、打ち合わせしませんか?」
そうだ。
今月、PVの撮影があったのだ。
二つ返事でOKし、仕事後は打ち合わせに変更した。
西武珈琲へ。
よかった。
いいアイデアが二つほどあがった。
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吉祥寺の本屋は23時まで空いていると調べが付いていた。
時間があった。
帰りに寄ってみることにした。
本屋さんの名前は「百年」といった。
思ったより小さいコーナーだったが、個人で作ったような小冊子の並んでいるコーナーがあった。
いままでならまったく気にも留めなかったような、小さなスペース。
気になる作品が二つほどあった。
yukihiro matsuokaさん、という人のポートフォリオと、yumiko kikutiさんという人のZINEだった。
なぜかアルファベットの名前の人が多く、覚えにくいなと思った。
ami sioux のCDとZINEのセットが、とてもかっこいいなと思った。
ちなみにどんな音楽なのかは。
知らない。
自分がやるなら、文章がメインになるような。
言葉がスッと入ってくるような本がいい。
実際の売り物を見ても、そのハードルは低くないなと思った。
まず表紙が気に入らなければ、手にも取らないか。
それでも。
新しい音楽と表現と販売のカタチ。
とても興味あるし。
それを作ることはとても気持ちいいことだと想像している。
走って家に帰った。